稼ぎ方

ドルコスト平均法とは?投資初心者にとって最強の戦略である理由を解説!

この記事では投資初心者にとって最強の戦略である「ドルコスト平均法」を解説していきます。

この記事を読んで分かること

  • ドルコスト平均法とは?
  • ドルコスト平均法のメリット
  • ドルコスト平均法のデメリット
  • どんな投資がドルコスト平均法に向いているのか

なぜドルコスト平均法が最強の戦略になり得るのか?メリット・デメリット、そして例を交えながら見ていきましょう。

ドルコスト平均法とは

簡単に言うと「金融商品を定期的に定額ずつ積立購入する方法」をドルコスト平均法と言います。

え、それだけ?と思うかもしれませんが、これが意外と奥深く、長期投資において理に適っていることがだんだんと分かってくると思います。

定期的に購入する意味

まず「定期的」に購入する意味を考えてみましょう。

投資を始めるにあたって一番怖いことは「お金を失う」ことです。このリスクを回避するための様々な投資助言がありますが、最もよく目にするのが「分散投資」です。

分散投資とは「一つの銘柄に全額投入するのではなく、できるだけ色んな銘柄に投入資金を分けておこうね」という考え方で、こうしておけば銘柄Aが暴落しても銘柄B・Cに投入した資金は無くなりません。むしろ銘柄B・Cが値上がりしていれば、銘柄Aの暴落分をカバーしてポートフォリオはプラスマイナスゼロになるかもしれません。

ところで金融商品の値上がり・値下がりというものは時間経過に伴い起こるものです。今日1万円だった金融商品が、明日には2万円になっているかもしれませんし、逆に5千円になっている可能性もあります。

相場を波に例えることがありますが、金融商品というのは波のように値上がりと値下がりを続けていくものなのです。

そこで問題となってくるのが、「はたしていつ買えばいいのか」ということです。ぶっちゃけこの問題に正解は無く、全投資家が日々頭を悩ませている問題です。

この問題の解決方法が積立購入です。先程、分散投資がリスク回避になるという話をしましたが、積立購入とはまさに時間というリスクを分散させる手段なのです。

定額ずつ購入する意味

ドルコスト平均法では、毎月決まった額を積み立てていきます。これがどういうことかというと、購入するときの金融商品の値段によって購入できる量が変化するということです。

例:毎月1万円ずつ積立購入する場合

1回目:金融商品Aの価格 1000円 ⇒ 10口購入
2回目:金融商品Aの価格 500円 ⇒ 20口購入
3回目:金融商品Aの価格 2000円 ⇒ 5口購入


価格が安いときは多く購入でき、価格が高いときは購入する量を抑えられる…まさに商売の鉄則みたいな方法ですね。

こうすることで買付単価が平準化し、結果的に長期投資のリターンを最大限得られやすくなるというワケです。

ドルコスト平均法のメリット

ではドルコスト平均法を用いるとどんな良いことがあるのかを解説していきます。

波を待つ必要が無い

「安い時に買って高いときに売る」…というのは投資に限らず、儲けるための基本的なスタンスです。

が、これほどまでに"言うは易く行うは難し"なことは中々無いでしょう。実際、これができれば誰だって儲かるワケですからね。

特に投資初心者が相場を前にして初めに直面する問題が「いつ買えばいいのか」という点です。大きな波が来ていても、乗り方すら分からなければどうしようも無いですよね。

ドルコスト平均法はその問題をいわば力技で解決するようなものです。

先程、「購入するときの金融商品の値段によって購入できる量が変化」「価格が安いときは多く購入でき、価格が高いときは購入する量を抑えられる」という説明をしました。例えるならどんな波が来ていようがまずは飛び込んで、波が強ければ様子を見て、波が弱ければ強気に攻めていくスタンスを取るということですね。

どんな波でも乗りこなせる、すなわち儲かる波を待つ必要が無いというのはドルコスト平均法の最大のメリットだと思います。

高値づかみという概念が無い

「高値づかみ」という言葉があります。ある商品を相場よりも高い金額で購入してしまったことを言いますが、投資においても高値づかみは失敗のひとつです。

高値づかみをしてしまうことで起こる最も良くないことは、「利益を取り逃してしまうこと」です。

例えば1,000円で株式Aを購入したとします。翌日、株式Aは900円となりヒヤヒヤしていましたが、翌々日には1,000円に戻りました。

ホッ…とするのも良いですがよ~く考えてみてください。株式Aを購入するのを1日我慢していれば900円で購入でき、次の日に売るだけで10%の利益を得られていましたよね。

明日の値動きなんて分かるわけないじゃん!と思うかもしれませんが、投資を始めれば誰もが経験する「投資あるある」のひとつであり、最初の頃は誰もが心を乱されてしまう要因なんです。

ドルコスト平均法はその購入方法の性質から、高値づかみという概念そのものが存在しません。高値で買おうが安値で買おうが、いずれ買付単価が平準化されていくのが特徴なんですから。

相場に一喜一憂しなくて済む

私のお気に入りの投資本に「タープ博士のトレード学校 ポジションサイジング入門」があります。


この本はポジションサイジング、つまりどれくらいのお金を相場に置くのか、ということについての本ですが、なんと300ページ以上ある中身の約半分は「投資メンタル」について書かれています

この本の他にも1章を割いて投資メンタルを説く書籍は多く、投資におけるメンタルの重要性を物語っています。

さて、ではそもそもなぜ投資にメンタル論が必要なのかというと、人間は自分のお金が失われて行くとき正気を保てないからです。

クイズミリオネアというテレビ番組をご存知でしょうか?4択式のクイズを15問連続で正解すると賞金1,000万円が貰えるという企画の番組でした。

当然、途中で間違えてしまった場合は賞金を受け取ることができません。クイズの正答が分からない場合にはドロップアウト(今までの賞金を受け取りリタイア)することもできますが、多くの参加者はより高額な賞金を求めて難解なクイズに果敢に挑戦します。

この時演出として、正解か間違いかを発表する前に司会者がジッ…と参加者を凝視します(ご丁寧に心音をイメージさせるBGMまで付きます)。この番組の最も緊張する瞬間であり、人気の所以でもあります。お茶の間は息をするのも忘れて行方を見守っています。だって、今まさに1,000万円を獲得できるのか、それとも今までの賞金がゼロになるのかが決まるんですから。

相場にお金を置くということは、こういう緊張感を常に浴びているようなものです。どんなに歴戦の相場師であっても、この緊張感に少しの恐怖心を加えられるだけで、いとも簡単に判断ミスを犯します。

投資においてそういったメンタル的なミスを犯さないために重要なことは、取引をシステム化することです。一切の感情を挟まずに、自ら定めたアルゴリズムに従って淡々と取引していくことで、判断ミスを防ぐことができます。

ドルコスト平均法による積立購入はまさにシステム化された取引であり、さらに買付単価が平準化されていくことが分かっていますので、相場に心を乱される心配がありません。

少額から投資可能

ドルコスト平均法は金融商品を定期的に定額ずつ積立購入する方法ですので、一度に多額の資金を拠出する必要がありません。

さながら500円貯金のようなもので、まとまった資金が無いという人でも非常に始めやすい投資であるといえます。

ドルコスト平均法のデメリット

それではドルコスト平均法のデメリットも見ていきましょう。

購入の都度手数料がかかる

ドルコスト平均法は積立購入ですので、一度に大量に購入するような方法よりもコストがかかります。

なるべく信託報酬の低い銘柄を選び、発生するコストを抑えていきましょう。

リスクが少ないということは…

ドルコスト平均法はリスクが少ないというお話をしました。

基本的にローリスクであるということはローリターンであるということなので、ドルコスト平均法で一攫千金!というのは正直言って難しいです。

しかしながら長期的な視点で見れば10倍以上のリターンも決して不可能ではありません。

ドルコスト平均法とインデックス投資

ドルコスト平均法とは何か、メリットとデメリットはどんなものがあるかについてざっとお話しました。

以上を踏まえて一つの結論が導かれます。それは「ドルコスト平均法とインデックス投資を組み合わせれば最強」ということです。

参考インデックス投資とは?メリットや向いている人を紹介

インデックス投資をご存知でしょうか?市場全体に分散投資し、長期にかけてリターンを得る投資方法です。 インデックス投資というとローリスク・ローリターンで老後の資産形成のために…みたいなイメージがありまし ...

続きを見る

上の記事で詳しく解説していますが、インデックス投資を簡単にまとめると、

  • 長期投資向け
  • ローリスクローリターン
  • めちゃ簡単

…という特徴があります。

この特徴はドルコスト平均法の特徴そのものであり、これら二つを併用することで相乗効果を得られます

具体的に言えば、よりリスクを減らし、より投資に対する心的ハードルを下げ、より長期的な運用が可能になります。

インデックス投資の例と投資メンタル

例えば当ブログおすすめのインデックス投資である「S&P500」を一度に100万円購入したとします。

次の年にリーマンショックやコロナショックのような「○○ショック」が発生し、価値が40万円まで下がったとします。

過去の事例を見ても分かるように株価は回復するものですが、もし当事者になれば冷静でいられるハズがありません。

すぐさま何が起きているのかネットで調べたり、友人に電話をして聞いてみたりするかもしれませんが、得てしてこういうときは悪い情報しか入ってこないものなのです。(なぜならそう騒ぎ立てたほうが得する輩が居るため)

いよいよ追い詰められてしまったあなたはあろうことか損切りを考え始めてしまうかもしれません。こうなってくると株価が気になって日々の生活にも影響が出てきてしまいます

もしこのときドルコスト平均法で購入していれば、「○○ショック」はむしろラッキーと捉えることができます。

ドルコスト平均法は定額を定期的に投資し続ける方法ですので、値下がれば値下がるほど多くの口数を購入することができ、株価が回復したときに多くのリターンを得ることができるからです。

そしてそれ以上に「株価の下落によってメンタルを乱されることがない」というのが重要です。

メンタルについて述べている投資本が多いよ!とお話しましたが、マジでメンタルって大事なんです。

そもそも投資をする理由って「儲けるため」ですけど、なんで儲けたいかって「幸せになるため」ですよね。

幸せになるために投資をしているのに、投資によって日々の生活の質が低下してしまうのは本末転倒なんです。

特に投資初心者はメンタルを守るために、ぜひドルコスト平均法を検討してみてください。

-稼ぎ方
-

© 2024 これからの生き方と考え方と稼ぎ方 Powered by AFFINGER5